
日頃から忙しくてまとまった時間が取りにくいとき、外にわざわざ運動に行くことを面倒に思うとき、あるいは天気が悪くて外に出られないときなど、そういう時こそすきま時間をダイエットに活用してみませんか?今回は室内で簡単に出来る、ダイエットに役立つ運動をご紹介します。
目次
食事と運動のバランス
まず初めに、理想のボディラインになるために必要な事、それは食事の見直しと運動をすることです。ダイエットの成功のカギは、その2つのバランスにあるといっても過言ではなく、ここを間違えてしまうとなかなか上手くいかないという結果になってしまいます。
最も効率よく痩せるためには、運動を重視するのではなく食事制限(食事の見直し)を重視するダイエットにするとより効果が出やすいと言われています。ある本では、運動を1割、食事制限を9割ほどのバランスでダイエットを行うとよいと書かれているほどで、運動をする時間がないからなどという理由でダイエットが成功しないということは決してありません。
ですから、ちょっとしたすきま時間での運動でもダイエット効果は期待出来ます。逆に運動をすればするほど、食欲が高まってしまい消費カロリー以上の食事を摂ってしまう傾向にあり、運動時間が長ければいいというものではありません。
脂肪燃焼とは
身体の気になるボディラインの脂肪を減らすためには、運動を行うことで脂肪燃焼させることが必要です。
脂肪について
体脂肪とは、身体に付く脂肪の事です。皮膚のすぐ下につく“皮下脂肪”と内臓の周りにつく“内臓脂肪”のことを指します。これらの体脂肪の体重に対する割合を、私たちが認識している“体脂肪率”と呼びます。
体脂肪が多いとどうなる?
体脂肪は少なければ良いというわけではありません。多すぎず少なすぎず、ある程度の体脂肪は、むしろ身体に良いとされています。年を重ねるにつれて体脂肪率は変化していきますが、男性であれば15~20%、女性であれば20~25%が普通とされています。
しかしながら、これらの数値を超えていくと肥満へのカテゴリーに移行していくこととなり、様々な悪影響が発生してきます。
- 運動をするのがつらくなる
- 健康面での悪影響・・・ガン、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞など
- 睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まる
などが挙げられます。
脂肪燃焼
身体にエネルギーが足りないと、人間は蓄えられた脂肪をエネルギーに変えて身体に供給します。この現象の事を、一般的に脂肪燃焼と呼びます。脂肪がエネルギーに変換されるため、脂肪燃焼を行えば行うほど脂肪は減り、痩せていきます。
メカニズム
脂肪燃焼のメカニズムは主に以下の流れで起きます。
まず活動エネルギーが必要な状態(有酸素運動など)
↓
そして脳が指令(脂肪を分解してエネルギーを生成するように)
↓
ノルアドレナリンやアドレナリンなどの脂肪動員ホルモン(アデポキネチックホルモン)の分泌
↓
脂肪分解酵素(リパーゼ)の活性化
↓
脂肪が分解されたらグリセロールと遊離脂肪酸に変換され、それらが血液中に放出
↓
全身の筋肉で脂肪酸がエネルギーとして使われ燃焼
せっかく脂肪が遊離脂肪酸に変換(分解)されても、燃焼できなければ再び脂肪へと戻るというサイクルが繰り返されます。変換(分解)した遊離脂肪酸を効率よく燃焼するためには、一定時間以上の運動が必要となります。
脂肪燃焼出来る運動は?
脂肪燃焼を目的とするのであれば、有酸素運動が最も効果の期待できる運動です。有酸素運動とは、酸素を身体にしっかりと取り込みながら、負荷の軽い運動を時間をかけてゆっくり行うことを指します。一般的にはエアロビクスと呼ばれることも多く、ウォーキングや水泳などで親しまれている運動です。
有酸素運動の脂肪燃焼効果を期待する2つのポイント
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有酸素運動は合計20分以上行うことを意識して取り組む
有酸素運動はゆっくりとしたペースで長く継続して行うことが大切です。なぜなら、運動をし始めてからの20分間は、脂肪ではなく、私たちの身体の中で元々蓄えられている糖質=グリコーゲンを主なエネルギー源として利用するからです。
厚生労働省が提供する健康情報サイトにも
有酸素運動を継続して20分頃からエネルギー源が体脂肪に切り替わりますので、脂肪の減少を目的とする場合は長い時間継続できる有酸素性運動が多いエクササイズを選ぶことが効果的です。
とあります。
また、10分間運動して10分間休憩ののち、10分間運動をするという方法でも、分解の働きは全くのゼロにはならず、20分間続けて運動するのとほとんど同じ効果があると言われています。
長く続けなければと思うあまり無理をしてしまうと、有酸素運動に必要な量の呼吸が出来なくなり、十分な酸素を体内に取り込めなくなってしまいます。結果、有酸素運動に期待する効果が半減し、せっかくした運動がダイエットにならないとういうようになります。運動を初めたばかりのうちは無理をせず、合計で20分間運動すると良いということを覚えておきましょう。
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会話を楽しめる程度が理想の負荷
有酸素運動は、あまり負荷をかけすぎないように、気楽に会話を楽しめる程度の余裕を持っということが大切です。
先ほども触れたように、あまりにも負荷が大きすぎると運動に必要な量の呼吸が取り込めず、結果十分な量の酸素が行き渡らなくなってしまいます。有酸素運動では、酸素が余分な脂肪を燃やす燃焼材料として用いられるため、体内に行き渡る酸素の量が少ないと、ダイエットの目的でもある脂肪燃焼がされにくくなってしまいます。
有酸素運動になっているかどうかは、その運動をすることでその人自身が感じるキツさの程度によって決まります。それが会話を楽しめる程度のキツさであれば、程よい負荷がかかっいることになります。そこで、呼吸で精一杯になり言葉が途切れ途切れになってしまうようであれば、その人にとっては負荷がかかりすぎているということになります。
有酸素運動は、しっかりとした呼吸を意識し行うことで脂肪燃焼効果が高まっていきます。息が上がらないように自分と向き合い、楽しく余裕を持ちながら取り組むと良いでしょう。
室内で出来るオススメ有酸素運動4選!
有酸素運動はウォーキングや水泳でなくとも、室内でも出来ます。
スクワット
一見すると無酸素運動のように思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、回を重ねるごとに苦しくなっていくスクワットではなく、有酸素運動となるスクワットがあります。
やり方
- まず、足幅は肩幅程度に開き、腕は床と水平になるようにまっすぐ伸ばしておく
- その体勢で股関節から曲げるようにし、太ももと床と水平状態になる位置、膝が90度の位置まで腰を落とす(腕は、腰を落とすと同時に床に向けて下ろす)
- 太ももが床と水平状態になるまで腰を落とし、そのまま姿勢を崩さないようにして立ち上がりながら、腕は同時に万歳になるように頭の上へ振り上げる
- 立ち上がったら、再度腰を太ももが床と水平状態になる位置まで腕も下ろし、スクワットを繰り返す
ポイント
- 毎回腰を落とすとき、立ち上がるときの重心はかかとにかけるよう意識しましょう。
- 呼吸は吸い始めると同時に腰を落とし、立ち上がりながら吐くように気を付けます。
- 1セット15回を3セットから始めてみましょう。
踏み台昇降
踏み台昇降用の踏み台は必要ありません。ご自宅で活用出来るものを活用してください。
やり方
- 片足を踏み台に乗せる
- 反対の足も踏み台に乗せる
- 乗せた足から踏み台を下りる
- 反対の足も下ろす
- 後から踏み台を下りた足を踏み台に乗せる(1回目とは逆の順番)
- 反対の足も踏み台に乗せる
- 乗せた足から踏み台を下りる
- 1~7を繰り返し
ポイント
- 踏み台は10㎝~20㎝がおすすめです。
- リズミカルに行いましょう。
- 両腕は前後に振ります。
ステップ(足踏み)
ステップを踏みながら行います。踏み方やスピードを変えて、自分に合った負荷にすることが出来ます。
やり方
- 両足をそろえてまっすぐ立つ
- ゆっくり膝が直角になるまで足を上げる
- 左右交互に足をまっすぐ上げること、20回行う
- ペースを上げて、軽いランニング程度にテンポよく行う
ポイント
- お腹に力を入れて背筋を伸ばす意識を持ちながら、足はまっすぐあげます。
- 足を踏む際、どんなペースでも必ずかかとをつけることを徹底しましょう。意識するだけで結果が変わってきます。
エア縄跳び
縄跳びを跳ぶふりをしながら運動する方法です。
やり方
- 地面からあまり飛び跳ねず、柔らかくジャンプする(なるべくつま先で)
- 慣れるまで、1セット3分間程度行う
ポイント
- 休憩をはさみながら、1日3セットくらいのペースで進めましょう。
- ふくらはぎを使ってジャンプします。
- 両膝を折り曲げて衝撃を吸収するようにしましょう。
- 紐を回すイメージで手首を意識して回します。
他にも、ヨガやダンスエクササイズ、ボクササイズ、道具を使ったフラフープなどもあります。また、日頃家にいる機会の多い方は、家事も一つの運動になります。
まとめ
ダイエットは、食事制限の他に激しい運動もしなければと思われがちですが、決してそんなことはありません。有酸素運動は特別な道具を必要とせず、室内でもどこでも出来る運動です。また、運動に慣れていない方にとって、取り入れやすく長続きしやすいというメリットもあります。
ただ、単調になって飽きてしまうこともありますので、何種類か自分に合った運動を決めておくのもオススメです。すきま時間やながら運動を活用し、ご自身に合った運動方法を見つけましょう。